鳥の詩（とりのうた）

湾岸防衛戦

　
「くっ、撃墜ならずか！」

アンダースン中尉は悔しそうに黒煙を曳きながら離脱するライトニングを見送る。

残りの三機の水色のライトニングは慌てて散開、アンダースン中尉の隼を挟撃しようとする。

「クソッ…機体が重い！」

アンダースン中尉の隼は右主翼のエルロンが吹き飛ばされている。
そのため、機体性能が低下。特に横転が難しくなった。

アンダースン中尉は操縦レバーを操作、傾く機体を安定させ、更にフットバーも踏み水平に左右に機体を振る。
アンダースン中尉はこれで敵の照準を狂わせようと考えたのだ。

しかし、水色のライトニング隊は余裕をもってアンダースン中尉の隼の背後に接近する。