388人が本棚に入れています
本棚に追加
/807ページ
「ゆっくり…
ゆっくり…。」
アンダースン中尉がまるで呪文のように呟きながら、着陸に入る。
脚を出し、フラップを全開、スロットルを絞りながら速度を落とす。
脚が滑走路に着いた。ブレーキをかけ…
「うわぁ!?」
鈍い音…
アンダースン中尉の隼の右脚が折れた。
そのまま右主翼が滑走路に接触。耐えがたい音と振動が操縦席に響く。
「どわあああぁああぁ!!!」
右主翼から破片と火花が散り、右にずれていく。
「止まれ、止まれ、止まれェ!」
アンダースン中尉の隼は滑走路を外れて草原に突っ込んだ。
それから二十メートル程、滑走。それから止まった。
最初のコメントを投稿しよう!