388人が本棚に入れています
本棚に追加
「だから背後には注意しろって言ってたのに…」
アンダースン中尉は呆れ顔で無線を聞いていた。
そして機体を降下させ、背後から迫る二機の飛燕を振りきる。
「さすがに、
(背後に)二機はキツイからなァ!」
と、前方のクルーガー中尉の撃墜を諦めた。無理に撃墜しようとすればこちらが撃墜される。
…時には諦めも必要なのだ。
「さてと…どうするか…」
アンダースン中尉は二機を振りきったを確認して、ユベール伍長達を探す。
降下して振りきったので、だいぶ高度が低い。まるで川のように樹木が流れていく。
「高度は50mか…」
高度計を見ながらアンダースン中尉が呟き、周囲を警戒する。
「よし、いないな。」
周囲に教導隊がいないのを確認したアンダースン中尉は機体を上昇させた。
最初のコメントを投稿しよう!