相部屋の相手

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  「だっ、誰!?」 予想外の返事にフランカ上等兵は声のした方を見る。 すると使われていないベッドで背嚢(リュック)から、衣類を取り出している人物がいた。 「もう、酷いな。 部隊は別だけど、階級は上の人に誰って言わないの。」 「た、タカマチ少佐殿!?」 フランカ上等兵は慌てて敬礼をする。タカマチ少佐は恥ずかしそうに手を振り、 「そんなにかしこまらないで、恥ずかしいから。」 と、やめさせた。 「はあ… そうでありますか…」 フランカ上等兵は少し困惑しながら敬礼をしていた手を下げる。 「ところで… タカマチ少佐はなぜここに?」 「それはね。昨日、私が使ってた部屋が使えなくなったの。」
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