相部屋の相手

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  不意に扉がノックされ、誰かが扉越しに声をかける。 「…フランカ、入っていい?」 「アキラ?いいよ、入って。」 「フランカ、お疲れ様!」 ショートボブの栗毛を肩で揺らし、フランカ上等兵と同じ年頃の少女―アキラが、扉を開けながら入って来た。そして何か長方形の物体を抱えていた。 「はい、 疲れたらコレでしょう!」 アキラはそう言って長方形の物体をフランカ上等兵に渡した。 フランカ上等兵はすぐに包みを開けて喜んだ。 「わぁ… 羊羹だ!アキラ、有難う!!」 「ふっふっふっ。 ただし、等価交換よ。」 「等価交換?」
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