ハリボテ

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  「えぇ!? これでは飛べないよォ!!」 アキラ准尉が驚く。しかし、淡々とフェイル曹長は説明を始めた。 「いえ、 戦闘機に見えればいいのです。飛べなくてもいいのであります。」 「飛べなくて?」 「はい、 コイツらはハリボテですから。」 「…ハリボテ? 何のためにこんな数を?」 アキラ准尉は首を傾げながら見渡す。ここには二個中隊程のハリボテが積まれ、並んでいる。 「確かにそうですが、罠にはこれぐらいは必要ですから…。」 「…罠?」 「はい、罠です。」
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