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しかし、ユベール伍長の飛燕の機銃は発砲せず、偵察機を追い抜いてしまった。
《こちらアンダースン中尉、
ユベール伍長、どうした？》
《こちらユベール伍長、
弾が出ません！機銃が凍結しました!!》
《こちらアンダースン中尉、
わかった任せろ！》
ユベール伍長に気が付いた敵偵察機は翼を翻し、離脱しようと速度を上げた。
《逃すかァ!!》
アンダースン中尉の燕飛がすかさず発砲する。
しかし翼の20ミリ機関砲は火を吹かず、機首の12・5ミリ機銃だけ発砲した。それにアンダースン中尉が悪態をつく。
「くそっ、
翼の20ミリが凍結（こお）ってる！」
しかし機首の機銃は発砲が出来た。光曳弾が敵偵察機に吸い込まれ、右エンジンを貫いた。
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