388人が本棚に入れています
本棚に追加
‐ウエワク基地 懲罰房‐
そこには三人の兵士がいる。二人はウエワク基地の憲兵、一人は敵偵察機の搭乗員である。
「…そろそろ、お話して頂けませんか?」
「……」
「貴方が何故このウエワク基地を偵察しに来たか、教えて貰えませんかね?
…
…
…ブロード大尉殿。」
敵の搭乗員―ブロード大尉は僅かに眉を動かした。しかし、それだけで黙秘を続ける。
それに憲兵の一人がため息をつく。
「はぁ…喋りませんね。」
「…そうだな、階級と名前は認識票と階級章でわかったのだが…」
そこで憲兵は気が付いた。そうだ、尋問のスペシャリストがウエワク基地にいたんだ。
「…しょうがない。
アノ方を呼ぶしかないか…」
「アノ方?」
最初のコメントを投稿しよう!