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「まずは駆逐艦!」
アンダースン中尉が叫ぶ。外環の駆逐艦を抜けたのだ。
次は巡洋艦をかわすだけ。
ここで敵も気が付いたのだろう、駆逐艦と巡洋艦から多数の機銃が一斉に射撃を開始した。
「うおおぉおぉ!?」
一気に海面が機銃弾で泡立ち、海中に沈んでいく。
中には角度がよいのか、海面を跳ねて飛び上がる弾もある。
しかしながらアンダースン中尉とサクヤ軍曹の隼には当たらなかった。
ーこれは誰も知らないがー
タワラ海軍の高射砲や対空機銃の射撃用計算機は、時速400キロで飛来する航空機で設定されている。
足の遅い爆撃機や攻撃機ならば撃墜出来ただろうが、アンダースン中尉らの隼は500キロ以上も速度が出る。
そのため速度が100キロも早く、照準を合わせても弾がアンダースン中尉らに当たらないのだ。
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