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その日の夜…
「はぁ…」
アンダースン中尉が書類を見ながら溜め息をつく。
「アンダースン隊長、
溜め息ついてどうしたんです?」
ふと見上げるとサクヤ軍曹が不思議な顔をしながら話を掛けてきた。
「あぁ…
この被害報告書だよ。
ハリケーンが七機、スピットファイヤーが二機、隼が三機が全損。
搭乗員だけで死亡十名、負傷二名なんだ…。」
サクヤ軍曹が黙った。アンダースン中尉は話を続ける。
「さらに先の艦艇攻撃の第一陣、第二陣も戦闘機、爆撃機含め二十以上を失ったようだ…」
アンダースン中尉ら、迎撃部隊の大半が基地に着陸し終えた頃に、ちょうど艦艇攻撃の第二陣が帰ってきたのだ。
大半の機体は無事だったが一部は被弾、さらに未帰還機も出ている…。
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