ためらい

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ためらい

俺は、弘樹より先に立ち上がった。 そして、フィールドに落ちていた自分のボールを ゴールへと思い切り蹴り込んだ。 弘樹は、俺のシュートに拍手した。 「また、スピード上がっ たんじゃないか?」 弘樹は俺に明るく言った。 「そうかもな。」 俺は、そうとだけ答えた。 俺は、このシュートに中2までは自信を持っていた。 試合も フル出場。 もちろん、弘樹も同じだ。 いや、 むしろ、 弘樹がいなければ俺のプレーは成り立たなかったのかもしれない… それほどに、俺にとって弘樹はとても大切な相棒(なかま)だった。 それなのに、弘樹は中2の終わりに顧問に退部届をだした・・・ それも… 俺になにも言わずに…
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