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新聞部でやっていけると思うか?と聞いたのは裏を返せば、俺が写真部をやめてもいいのか?と聞いた事にもなる。
未歩は多分意識していないだろうが、確かにあっさりと「やっていけると思う」と言った。
未歩にとって、いや写真部にとって大事な人だったならその事にも容易に気付くだろうし、第一メールの時点で断るだろう。
自覚はしていたが、やはり俺は部活にとってのお荷物だったというわけか。
冷静なってみると、そりゃそうだ。ずっと漫画を読んでる奴なんて、辞めてくれるに越した事は無い。
俺はなんであの部活を続けていたのだろう。迷惑ばっかかけて…自分の馬鹿さにむしろ笑えてくる。
ははは……全く未歩の奴……
「寂しい事を言ってくれる」
俺は無表情で、相変わらず雲がまばらな空を見上げそう呟くのだった。
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