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クリームが求めるものは心の支えであって、体の繋がりや表面上の関係ではなかった。
あたしはそんな彼の気持ちを知ろうともしなかった。
体を重ねても心までは交われない事には気付づかず、ただ自分の為に彼を独占しようとしていただけだった。
体を重ねれば、もっと根本的な部分で分かり合おうとする努力は必要無くなると思い込んでいた。
どこまでも自分勝手だった。
そう気付くまでには時間がかかった。
あたしはそれまでの自分を恥じた。
言葉にして分かり合う事を怠けちゃいけない。そう学んだクリームとの出逢いと別れは、意味があるものだった。
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