自分の理想の相手

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「ふーん…」 あたしはしばらくじろじろと見てたけど、真山くんは気づかなかったのか見向きもせずに出て行った。 が、河野くんはあたしのほうをしっかりと見てきた。 でも、河野くんはまるでこの世の終わりを見るかのような顔をしていたので、あたしはびっくりして思わず会釈した。 「真矢が男について聞いてくるとか珍しいな。河野に気でもあるんか?」 「まだしゃべったことすらないし」 あたしは吐き捨てるように言う。あんな奴らとどーやって仲良くなるんだか。 「でもなんか向こうは真矢のこと知ってるみたいやったやん」 「いつものことやろ…」 この学校の男子の趣向がおかしいのか(自分で言うのもアレだが)なぜかあたしはモテている。うわさでは、ファンクラブまでできているらしい。 でも…なんて言うか… 「面倒やなぁ…」 「真矢。いくらほぼ毎週コクられてるからってそれは言っちゃあかん。恋は女の青春!!めいっぱい楽しまな!!」
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