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その時、校内からざわつく声が聞こえてきた。どうやらバスケ部の練習が終わったらしい。背の高い人が何人か歩いてくるのが見える。
「綾乃~!!真矢~!!」
その集団の中から真っ黒い髪でショートカットの女子が走ってくる。
「蘭っ!!」
身長が男子と同じくらいあるから気付かんかった。
「いつもごめんなぁ~
さっ、帰ろっか!!」
もうすでに辺りは真っ暗だが、3人でいれば全く恐くなんかない。
「蘭はクラスで彼氏にしたい人とかおった?」
さっきの話の流れで蘭にも質問してみた。
「う~ん…まだ初日だしわからんわぁ。」
「やっぱり~
ところで真矢がさー、まだ吉崎くぅん…ってうるさいんやけど(笑)」
綾乃が口を尖らせながら蘭に言う。
「うそー!?真矢マジないわぁ…」
「そんなふうに言ってないし!!」
「怒った真矢もかわええなぁ~」
綾乃があたしの頬を指でつつく。いちいちこんなことで赤くなる自分が恥ずかしい。
「そ、そんなこと…ってごまかすなあっ!!」
「えへへ~」
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