自分の理想の相手

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父親は海外に単身赴任。 母親はいつも出張。 こんな寂しい家庭を支えてるのはいつもあたし。 「じゃあねーちゃんは片付けして待っててな。後少しでできるから」 ……料理は翔梧担当やけど。 「うは~っ…」 バサアッ 今日一日の疲れを一気に吐き出すようにベッドへと飛び込む。大きく深呼吸をして部屋の香りを胸一杯に吸い込み、気持ちを落ち着かせる。 今年こそ彼氏欲しいな… ふとそんな事を考えた。しかしすぐに恥ずかしくなり枕に顔をうずめる。 「ご飯出来たでーっ!!」 しばらくして下から翔梧の声が聞こえてきた。まだ着替え途中だったから少し慌てる。 その拍子に足に服が引っかかりぶざまなコケ方をして尻餅をおもいっきりついてしまった。 「ったぁ…今行く~」 地味に痛むお尻を抑えながら階段を下りていく。
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