自分の理想の相手

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あたしも心の声なんかしょっちゅう出るし。 「うま~っ!!」 「黙って食いや。なんか飛んだし」 口ではそう言っているが、顔は笑っていた。やはり褒められると素直に嬉しいのだろう。 「気にしない。気にしない」 「ほんまこれで高二なんて驚きやわな」 「別に子供でもいいし~」 あたしは皿を流しまで運び、水に浸けておいた。 「もう食べ終わったん!?」 「だっておいしかったし」 「あんま早よ食べ過ぎると太るって聞いたことあるけど」 あたしは無言で睨みつけた。翔梧はビビったのか下を向き頬を軽く掻き出す。 「あー…そろそろねーちゃんも彼氏とかいるんと違うん?」 話をそこに反らすか!?翔梧のあまりのアホさに呆れて引き攣った笑みを浮かべる。 ………さっきから翔梧痛いトコ突いてくるなぁ。 「…ねーちゃん?」
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