自分の理想の相手

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この赤いテディベアのぬいぐるみは、あたしが小学2年生の頃親に直接買ってもらった唯一の宝物だ。 その時以来何かあった時はいつもこのぬいぐるみに話しかけるようにしている。 …最近は特に恋愛関係のことをぶちまけている気がする。 「あたし、どーしたらいいんやろか…」 自然とため息が出る。「理想が高すぎる」「面食い」ってよく言われるけど…別れたりなんかしとうないし、どうせ付き合うならカッコイイいつまでも一緒にいたいし。 でもそれやったらいつまでも彼氏できへんし… 「あぁ!!わからぁん!!」 「うるさい!!」 隣の翔梧の部屋からシャーペンの規則正しい音が… あたしはつまらないことに悩んで時間を潰しているというのに。 ……ほんまどっちが歳が上なんやろな。 「ふあ~ぁ…」 急に眠気が襲ってきて目を擦る。 今日はもう風呂入って寝るかな。
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