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「なあ、お前水神さんって知っとるか?」
弁当の蓋を開けながら大樹が唐突に話しかけてくる。
「さあ? 誰?」
「あそこにおる黒髪のストレートの子」
大樹が指を指したほうを見ると、つぶらな瞳をしとって顔立ちも幼さがまだ残っとるけど、肩まである艶やかな黒髪と高校生とは思われへんくらいの大人な体型をしとる女子が二人の女子と仲良く話をしとる。
確かに世間一般ではかなりカワイイ部類やろうな。
「あいつがどないしたん?」
「いや~ 水神 真矢(ミナカミ マヤ)って言う名前やねんけど、1ヶ月に1回くらいは告られるらしいねん。
けど、まだ一度も付き合ったことないらしいで」
「ふ~ん……」
なんかああいう人に限って夜の仕事とかしてそうやねんけどなあ……
おっ、このから揚げうめぇ。母さんにまた入れといてって言っとくか。
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