卵って言ったらナポレオンやんな

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1階の奥にある書斎へ行くと、とーちゃんはパソコンとにらめっこをしていた。いつもの光景やな。 俺は忍び足でこっちを見向きもしないとーちゃんの方へと歩いていく。 耳元まで近づいても気付く様子はない。 「とーちゃん、飯やって」 「……っ!!なんや拓海か…おかえり」 「なんかもっとオーバーなリアクション期待したのに」 とーちゃんは俺の言葉を華麗にスルーし、パソコンのデータを保存して閉じていた。 ゆっくりと椅子から立ち上がると、思い出したかのように急に俺のほうを振り向く。 「いきなりやけど、拓海は彼女とかいるんか?」 「は?」 なんやねん薮から棒に。 とーちゃんは、普段から俺のことはあまり聞いてこない。ときどきかーちゃんが話しているらしいけど… めずらしいな。 「おらんけど、それがどないしたん?」
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