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すると突然、後ろから聞き覚えのある声がした。
「拓海っ!!」
何か嫌な予感がするけど…
「なんや?…あでっ!!」
額に衝撃が走る。あとからじわじわと痛みが…
俺が振り向いたとたんに奴は顔にチョップをしてきた。
ちょっと泣きそう。
「っつー…」
「眠そうな顔してたから、起こしてやろかと思って」
「このアホ美佳が…」
彼女は小田井 美佳(オダイ ミカ)。見た目は黒髪のポニーテールでキリッとした綺麗なお姉さんのようだが、かなり我が儘な性格である俺の幼なじみや。
いつもこんな調子でいるもんやから俺は止めさせようとするんやけど、「幼なじみやから」と言われそれ以上反論できないでいる。
「いやあ、ごめんな~わざとやった」
「言われんでもわかるわ!!」
よく大輝とも一緒にいるが、大輝は小六の時に引っ越して来たから美佳とは付き合いがあまりない。
そやから彼女はいつも俺にちょっかいを出す。
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