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限界だった。俺はもう、黙っていられなかった。コイツは俺の何を知っている。どうしてコイツは俺の過去を知っている。何から何まで知っているかのように喋るコイツがウザかった。
「テメェ!!俺の何を知ってるって言うんだ!?それ以上言うならころ-----」
その時だった。
「宮川君を悪く言わないでください!!!!!」
内田が男に向かって言った。
「宮川君は・・・・・私は宮川君の彼女でも何でもないんです・・・・。でも・・・・宮川君は私をかばってくれたんです。これ以上言うなら私が許しませんよ」
それは真剣な目だった。内田は男の目をまっすぐに見て言った。
「・・・そうかい」
男は内田の手を離した。そして、俺に近づいて耳元でこう言った。
『また被害者を増やそうとしてるんだな。宮川』
最後にクスッと笑ってどこかに行ってしまった。
「・・・なんで・・・なぁ、どうしてまた俺を邪魔しようとするんだよ・・・・」
押さえきれなかった。男から言われたことはすべて傷をまた深めた。そんなことくらい分かっている。俺が杏の側から離れてなければ助けられたのかもしれない。でも、起こってしまった。俺はまた被害者をだすのか・・・?
また亡くすのか・・・・?
『また、消えるのか?』
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