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「は?マジでぇ!?
何の冗談?」
「こいつは雑魚モンスターでさえ倒せねぇんだぞ?」
ルナが私を指差す
「そんなんで
勇者って言えるかよ」
「言葉を慎みなさい
ルナ」
ゼルダさんが
一瞬、怖い顔をしてルナを見た
だけど
それはほんの一瞬で再び優しい顔に戻った
「何と言おうと
この御方は勇者様なのです」
「………」
「こんな奴が
勇者って……」
ルナはガックリと肩を落とした
…こんな奴で悪かったわね💢
「だったら
俺の方が役立つし!!」
「だから
勇者様のお供をして欲しいのですよ」
「いや
そうじゃなくて…」
……はぁ💧
お家に帰りたい
─と、その時
食堂のドアが勢い良く開いた
「ぱんぱかぱ~~ん!!
おめでとうございまぁす!!」
大きな声を上げて
入って来たのは、子供の背丈程のピエロ
「お城からの伝達でぇす!!」
はぁ!?
言うとピエロは
私達の近くまで来て、持っていた紙を広げた
「随分遅かったですね」
優しく笑いながら
ゼルダさんが声をかけた
「…そうですかぁ?
ま、その…気にしない気にしない」
ピエロは大口を開けて
ガハガハと笑った
「伝達!!
『まりな』を勇者として認める」
「まりなって誰だ?」
ルナが聞く
『あ、それ私…』
私が言うと
ルナはキツい顔で私を見た
…な、何よ
「ルナ、カイン、ゼルダの3名を護衛とし出発する事」
「あ!?
ふざけんな、何で俺が!?」
ルナが立ち上がる
「はいよ
おまちどおさま」
おばちゃんが
ルナが注文した"いつもの"を持って来た
「あ❤」
ルナは再び座ると
何事も無かった様に食べ始めた
「…驚いたな
私も行くのですか?」
ゼルダさんが
ピエロに聞いた
「は~~い
王さまのご命令で~~す!!」
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