*旅立ち*

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「俺は行かないからな」 黙々と食べていたルナが こっちも見ずに言った 「王様の命令ですよ」 ゼルダさんが 優しくルナを諭す 「………💢」 「…もっと 守りたくなる様な可愛らしい女なら俺だって喜んで…」 ルナは私の頭から爪先までを見渡しながら言った ムッ💢 「私だって あんたなんかお断りだよッ!!」 「ホラ こいつもこう言ってるし、俺は別にいらないじゃん」 「なッ🎵🎵 ゼルダ」 「王様の命令です」 「…チッ 迷惑な話だよな」 💢💢💢 わ、私だって 好きでこうなった訳じゃ…… ……… 待てよ 好きでこうなったのかなぁ……? 毎日毎日 退屈で同じで… これからも ずっと、こんな日々が続くのかなぁ…って思ってたっけ…… 何か わくわくする冒険をしてみたいって思ったのは事実で… ずっとずっと そんな風に思ってたから こんな事になったのかなぁ…? だとしたら やっぱり私が悪いのかなぁ… ……… 「まりなさん」 え? 『あ、はい』 「聞いての通りです 私達が同行しますので、準備が出来たら声をかけて下さい」 『………』 『でも…』 『町中でもモンスターが出るって言うし…その…』 私がモジモジしてると ゼルダさんは優しい顔で微笑んだ 「そうですね ではルナ」 「何で俺なんだよ」 「私も準備がありますから…。悪いけどお願いしますね」 ゼルダさんは ルナの返事を聞く事無く食堂を出て行った 「ちょっ!! ゼルダ!!」 ……… 「チッ…」  
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