*旅立ち*

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「まぁまぁ… その方も来たばかりなのですから…」 優しい眼鏡の男の人が シルバーと呼ばれた人を宥めた あ、優しい眼鏡の人は ゼルダって呼ばれてたっけ… 「…ならばゼルダ お前が娘に全て説明したあと、私の所に連れて来い」 「わかりました」 ゼルダさんは 優しく微笑んで答えた ……… シルバーさんが 踵を返し歩きだす 私はその後ろ姿を見送りながら、自分に起きた出来事を考えてみた ……… 私が今いる場所は どうやら私のいる世界ではないらしい じゃあ、ここ何処? 何で私はここにいるの? 「説明しましょうか?」 私の心を読んだ様に ゼルダさんが微笑み言った 思わず赤くなる 「おや 顔が赤いですね…」 「熱でもあるのですか?」 言って、ゼルダさんが 私のオデコに自分のオデコをぶつけた ち、ちょ💦💦 こんなベタな展開 今時無いぞ 思いながらも ドキドキしてしまう 「…熱は無いですね」 「安心しました」 言ってゼルダさんは 本当に嬉しそうに笑った 「どうぞ 飲んでください」 ゼルダさんは 温かいスープの入ったカップを渡してくれた 「飲みながら聞いてくださいね」 『…あ、はい』 「実はね 君はこの世界とは違う、別世界から、ここにやって来たんだ」 『???』 ―クスッ わ、笑われた💦💦 「当然 何の事だかわからないだろうけど、とりあえず聞いてね」 『…はぁ』 「とりあえず 結論から言うと君はね《勇者》なんだ」 あ、あの… 既にわかりません てか、それって 良くあるファンタジーじゃ… 王道も王道 お約束みたいになってるよね? ―私が考えてると ゼルダさんはやっぱり私の考えた通りの説明をした 「…理解 出来たかな?」 とりあえず、理解は出来た 出来たけど… 私が勇者って有り得ないし 「大丈夫かな? 冒険に出てもらう事になるけど…」 えッ… 『いや 無理無理無理ッ!!』 『絶対無理だから💦💦』  
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