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─瞬間
カインさんが
私に飛び付き炎から逃れた
─「帰れ
今度は外さぬ」
………
「勇者さま
帰ろう」
言ったカインさんは
顔を擦り剥き、血を滲ませていた
『…うん』
私の我儘で
カインさんの綺麗な顔に傷を付けてしまった
─「ちょっと待て」
は?
「何だよ
帰れっつたり、待てって言ったり…」
─「娘
お前に言いたい事がある」
は?
─「正座」
はぁ!?
─「ここへ来て
正座」
はぁぁ!?
─「早くしろ」
ドラゴンが睨み付けてくる
『あ…はい』
凄い迫力…
さっきは
怖くないって言ったけど…
やっぱ
怖い…
私はドラゴンに近づき
そのむき出しの地面に正座した
─「そこのお前もだ」
ドラゴンは
カインさんに向かって言う
「は?
何で俺まで…」
カインさんが言うと
ドラゴンは再び息を吸った
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