動き出したリング

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ボクは部屋の明かりを消してから ベッドに横になった。 また夕方の出来事が過ぎった。 つばさは怒っただろうか… でも、後悔はしていない。 明日からどうすればいいのか… それだけが不安だ… 会いたい、会いたい、会いたい… よし、決めた! 明日また会いに行こう… 不安なままでいても仕方ない… その時だった。 明かりを消したはずなのに、妙に 机の上が明るかった。 ボクは恐る恐る光のほうへ近づい た。 あの、ネックレスだった。 ボクはネックレスを手に取った。 すると、どうしたのだろう… 体に力がまったく入らない。 まるで浮いているような感覚… この感覚…どこかで… そうだ! 初めてつばさに会った ときに感じた感覚と一緒だ! ボクは、つばさが側にいるみたい に心地好いキモチになっていた。 恐怖はまったくない。 むしろ、このままでいたいとさえ 感じた。 そう思った瞬間、今までに感じた ことのない重さが、ボクにのしか かってきた。 と言うより、すごい力で床に吸い 寄せられてるみたいだ。 手にしていたネックレスは、もう 光ってはいなかった。 苦しい…ジュン…!
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