第一章 事件

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「剛!」 KENと亜木が中庭に着くと案の定、剛は地面に延びていた。 KENは剛を殴ったであろうゴリヤマに殴りかかった。 「てめぇぇぇー!!!!」 すると、ゴリヤマは焦った様子で、 「ま、待て!! 外人! こいつをやったのは俺じゃない!!」 「な、なんだと??」 ーどう言うことだ?ー 見たとおり、剛は延びている。 客観的に見たならば、ゴリヤマが殴ったと誰もが分かることだろう。 「!?」 すると、KENはあることに気付いた。 ー剛とやったにしては、傷が多いな…ー それはおかしいことだった。 剛とゴリヤマでは体格が違いすぎる。殴れたとしても、二ヶ所が限界だ。 「う、う~ん」 「あ、剛。 大丈夫?」 「あぁ、ありがとな、亜木」 剛が目を覚まし、亜木に体を起こしてもらっているのに目もくれず、KENはゴリヤマとにらみあっていた。 「KEN、そいつの言ってることは本当だ…。うぐ…」 「なんだって!?」 「どういうことなの?剛?」 「実は…。」 剛はなぜ自分が延びたのかをはなした。喧嘩をしようとゴリヤマに殴りかかったとき、空間が裂けて、中から見たこともない化け物が現れた。 そいつを倒そうとゴリヤマと共闘したが、なかなか倒れず、一撃を放ったとき、バリアのようなもので防がれ、頭を打ったと言う。 KENには、理解できなかった…。空間が裂ける、という時点で非現実的すぎる。 「そいつ、ライトとか、光はどこだ、とか言ってたぜ?」 「ライト? 光?」 ーどっちも同じ意味じゃんか…ー KENは、考えた。 しかし、いい答えは見つからなかった…。 「とりあえず、剛、保健室行って、怪我の手当てしないとな。」 そういうと、亜木は剛を抱えて保健室へと向かった。 KENは残って、空間が裂けた、という位置を見た。 すると、遠くに人影が見えた…ような気がした…。 「あれ?」 ー気のせいかー そう思って、KENも保健室に急いだ。 しかし、KENは知らなかった。 これからが、すべての始まりだということを…。
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