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「剛!」
KENと亜木が中庭に着くと案の定、剛は地面に延びていた。
KENは剛を殴ったであろうゴリヤマに殴りかかった。
「てめぇぇぇー!!!!」
すると、ゴリヤマは焦った様子で、
「ま、待て!! 外人!
こいつをやったのは俺じゃない!!」
「な、なんだと??」
ーどう言うことだ?ー
見たとおり、剛は延びている。 客観的に見たならば、ゴリヤマが殴ったと誰もが分かることだろう。
「!?」
すると、KENはあることに気付いた。
ー剛とやったにしては、傷が多いな…ー
それはおかしいことだった。 剛とゴリヤマでは体格が違いすぎる。殴れたとしても、二ヶ所が限界だ。
「う、う~ん」
「あ、剛。 大丈夫?」
「あぁ、ありがとな、亜木」
剛が目を覚まし、亜木に体を起こしてもらっているのに目もくれず、KENはゴリヤマとにらみあっていた。
「KEN、そいつの言ってることは本当だ…。うぐ…」
「なんだって!?」
「どういうことなの?剛?」
「実は…。」
剛はなぜ自分が延びたのかをはなした。喧嘩をしようとゴリヤマに殴りかかったとき、空間が裂けて、中から見たこともない化け物が現れた。
そいつを倒そうとゴリヤマと共闘したが、なかなか倒れず、一撃を放ったとき、バリアのようなもので防がれ、頭を打ったと言う。
KENには、理解できなかった…。空間が裂ける、という時点で非現実的すぎる。
「そいつ、ライトとか、光はどこだ、とか言ってたぜ?」
「ライト? 光?」
ーどっちも同じ意味じゃんか…ー
KENは、考えた。
しかし、いい答えは見つからなかった…。
「とりあえず、剛、保健室行って、怪我の手当てしないとな。」
そういうと、亜木は剛を抱えて保健室へと向かった。
KENは残って、空間が裂けた、という位置を見た。
すると、遠くに人影が見えた…ような気がした…。
「あれ?」
ー気のせいかー
そう思って、KENも保健室に急いだ。
しかし、KENは知らなかった。
これからが、すべての始まりだということを…。
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