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第二章 開花
剛が空間から来た化け物に襲われてから一週間がたった。
KENは休み時間の度に中庭を調査した。
ーやっぱり気のせいかー
と、その時、
「選ばれし者よ…」
「!?」
どこからか、声が聞こえた。
「だ、誰だ!!」
「選ばれし者よ、そなたの国に、危機が迫っています…。それを助けることができるのは、あなただけです…。」
「な、なにいってんだよ!そんなことあるわけねぇだろ!」
そう、叫んだ時だった…。
ービキっ、ビキビキっ!ー
「なっ!」
ー空間が、裂けた!?ー
「グォォォォ!!!!!」
中から現れたのは、人の形をした化け物だった。
「こいつが剛を!!」
「ライト…。光…。」
「てめぇ…! よくも俺のだちに怪我させてくれたな!」
「みつげだ…。光…。排除する!!!」
そういうと、化け物はKENに襲いかかってきた。
「上等だ、コラァァ!」
KENが化け物に拳を向けた時だった。 光がKENを包み込み、化け物の攻撃をかわした。
「なっ! なんだよ! これ!」
「KEN、聞こえますか?」
その声はさっき聞いたものだった。
「誰なんだよ! あんたは!」
「私は光の世界の住人とだけ言っておきましょう。」
「光の世界の住人…?」
「KEN、その異形の者は閻魔です。」
「閻魔?」
「そう、闇の世界の学者、Dr.バイオが作り出した化け物…。」
「そんな…! なんでそんなのがここにいるんだよ!」
「Dr.バイオは、あなたのすむ星、地球に目をつけ、この星を支配しようとたくらんでいるのです。」
「そ、そんな…!」
「それを阻止できるのは、KEN、あなたしかいません! あなたからは、大きな光の力を感じます。 その力、私が引き出して差し上げましょう…。」
そう言うと、光は消えた。
だが、KENはなにか違和感を感じていた…。
ーなんだ、この感じー
「光は、排除する!!!!」
「やってみろ!この、化け物が!」
KENは走り込み、閻魔の懐へ入り込んだ、そして…。
「ハァァァァァ!!! 食らえ! 光の鉄拳! ライト・オブ・クラッシュ!!!!」
「ギャァァア!!!!」
酷い叫びと共に、閻魔は消え去った…。
ーなんだったんだ? 今のー
KENは、閻魔の消え去った後を眺めた。
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