対面

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「…祐美」 「は、はい!?」 背後から呼ばれ、うちはビクリと跳ね上がった。 うちを呼んだのは、斎藤さんだった。 「…副長が呼んでいる…」 「分かりました!」 うちが土方さんの部屋に向かうと、斎藤さんも付いて来た。 「斎藤さんも、土方さんに呼ばれてるんですか?」 「…いや…」 「………。…斎藤さんって、頓所内では、煙管吸わないんですね」 「…ああ…」 …苦しい間が空く……。 何か他に話題がないかと考えているうちに、土方さんの部屋に着いた。 「土方さん、祐美です」 スパーン!! 「祐美さん大丈夫でしたか!?」 中から戸を開けたのは、沖田さんだった。 「お、沖田さん!?あれ?部屋間違えました?」 「間違ってない。入れ」 中から、土方さんの声がした。 「は、はい。失礼します」 うちと斎藤さんは部屋に入り、沖田さんの隣に座った。 正面には土方さんが座って居る。 腕組みをして、少し不機嫌気味かも…。 「…祐美…芹沢に何かされなかったか?」 「いえ、何も。少し喋っただけです」 「何をだ?」 「えっと…」 うちは、さっきの会話を話した。
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