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「そうか…」
話し終えると、土方さんの機嫌は、幾らか良くなったようだった。
「…確かに祐美の歩き方は、ぎこちない…」
「いや~、ははははは…」
斎藤さんにまで言われてしまった。
着物なんて、年に一回着るか着ないかだからなぁ…。
着ても、浴衣だし…。
「ともかく良かった…。
今回はこれで済んだが、芹沢には十分気を付けておけ」
「はい。分かってます。
あ、そうだ。土方さん、着物、本当にありがとうございます」
うちは改めて、土方さんにお礼を言った。
「今、着てるヤツか?」
「はい」
「…良いんじゃないか」
土方さんは、そっぽを向いて言った。
「わ…ありがとうございます」
本当にそう思って言ったのか分からないけど…、
なんか、土方さんに言われると嬉しいな…//
実を言うとうち、新撰組で一番の憧れ、土方さんだからなぁ…。
「…それから、祐美には仕事をさせる。
女中をしろ。
今までは、お恋一人だった。お恋には話をつけてある」
「はい、分かりました。頑張ります!」
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