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多摩に残して来た妻のつねさんの夢でもみているのだろう…。
寝っ転がったまま、うちの腰に抱き付いて来た。
「近藤さん、離して下さい!」
「すー…」
「…はぁー…」
斎藤さんが、深いため息をついた後、近藤さんをひっぺがしてくれた。
「ありがとうございます、斎藤さん」
「…局長は俺が連れて行く。他の奴等を起こしてやれ…」
「はい。ありがとうございます。お願いします」
斎藤さんは近藤さんの肩に腕を回し、しっかりとした足取りで去って行った。
「さて…」
今度は思い切って、永倉さんと原田さんを起こす事にした。
宴会中も、かなり飲んだり飲ませたりして、テンションが凄く高かった。
さっさと済ましてしまおう…。
うちは大の字で寝ている二人の側に座り、両方共、ユサユサと揺すった。
「永倉さ~ん、原田さ~ん?」
「「…ん~…」」
起きてくれたか?
「って、うわぁ!?//わっ!?//」
呻き声をあげた瞬間、永倉さんはうちの腰に、原田さんはうちの肩に抱き付いた。
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