佐々木愛二郎

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声のした方を見ると、芹沢さんが仁王立ちで縁側に立って居た。 芹沢さんの後ろには、新見さんと腰巾着の平山さんと平間さん。 それから、丁度出くわしてしまったのか、永倉さんと斎藤さんもいた。 …嫌な予感が更に重なった。 「真かどうか定かではありません。何分噂なものですから」 佐藤さんが言った。 「確認しに行くぞ!!そういった邪なモノは取り締まらなければならん!お前ら、案内しろ!」 「「は、はい!!」」 二人は支度をするため、急いで頓所内に入ろうとした。 「…さ、佐々木君!!」 うちは、佐々木君の袖を引っ張って呼び止めた。 「ごめん、祐美さん!後で!」 「あ、待っ…」 佐々木君は行ってしまった。 ……………。 「…祐美、どないしたん?」 「……嫌な予感がする…」 「え?」 「…佐々木君は…行かなかった方が良かったかもしれない…」 「え!?」 ……………。 「祐美」 ポンと、頭に手が置かれた。 顔をあげると永倉さんが居た。 「永倉さん…」 「俺たちが見て来てやる。安心して待ってろ」 「…お願いします」 うちは、永倉さんと斎藤さんに頼んだ。
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