chapter-01

2/7
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
あの狭間でテルと別れて数年が経った。 テルが生きてるかどうかなんて分からない。 カズは自分の生きる道を歩いてきたんだ。 ひゅ~と強く吹き付ける砂嵐の中をカズは一歩ずつ歩いていた。 今いるところは世界の端と呼ばれている[別府砂漠]。 足を取られながらも着実に進んでいる。 目指す場所はテルと別れることになってしまった[パイオツの狭間]だ。 そこが全ての始まりであり、終わりでもある。 _____ そこから数時間が経ち、ジリジリと焼き付くような暑い太陽も地平線に沈んだ頃にはカズは[別府砂漠]にある唯一のオアシス[カレッジハウス]に到着した。 「ふ~、やっとだ」 額に浮かび上がる汗を拭うと一つの宿の中へ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!