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だけど……。
いまは、それどころじゃない!
例の、
もちひと王のりょうじ
の一件。
とりあえず、都のほうじゃ片はついたみたいなんだけど……。
実際は、平家はこれを重大問題だと見て、
「源氏追討」
を計画しているみたいだって、都から、急進がやって来ていた。
急を報せてくれたのは、佐さまの乳母のいもうとの息子で、三善康信というひと。
「ただちに、奥州藤原氏のもとへ逃れて下さい」
なんて、いきなり過ぎる中身。
そんなに大変なことになってるのか、伊豆で暮らしていると、ホント、なんだかピンと来ない!
でも、そこに、都から帰ってきた、三浦義澄、千葉胤頼の二人が、わざわざ北条館を訪れて、平家がマジに源氏討伐の準備を始めているって、都のようすを語ったから、
「マジか」
北条時政も、これはのんびりしてらんない、って、これからのことを話し合うために、小四郎を連れて、佐さまの家に向かった。
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