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気がつくと夜になっていた。
どうやら荷物の整理が終わって寝てしまっていたようだ。
ぐ~…
腹の虫が鳴いた。
思えばこの学校にきて何も食べていなかった。
俺は食堂へとむかった。
食堂は寮の外にある。
位置は寮と校舎の真ん中だ。
ちなみに営業時間は10時までらしい。
なので俺は若干急ぎ足で夜空を見上げながら外を歩いた。
そういえば、あの出会い頭に叫んでいた、あの女子生徒はどうしたんだろう?
「おわっ!!」
上を見ながら歩いていると俺は何かに躓いて転んでしまった。
「なんだ?」
躓いた物をみて俺は一瞬にして血の気が引いた。
そこにあったのは原型がほとんど残っている、人であった肉の塊。
「うわあぁぁぁ!」
その肉の塊には見覚えがあった。
それは昼間に見た集団の中心にいた人物であった物だった。
そんな時にその肉の塊の横には、この学校に来てすぐにあったあの女生徒が笑っては立っていたのだった。
その笑顔は月夜に照らされて不気味に見えた。
次の日…。
俺は寮の自室にて起床した。
昨日、あんな物を見てしまったせいか、あまり眠る事ができなかった。
とりあえず、昨日結局何も食べていないので何か食べようと食堂に足を運ぶ。
途中、あの死体があった場所を通ったが血もなければ、騒ぎにもなっていなかった。
食堂で食事していてもそんな話を話している生徒はいなかった。
まるで夢でも見ていたようだ。
だが、俺はハッキリと覚えていた。
いったいどうなっているんだ?
そんな事を考えながら飯を食べていると声が聞こえた。
「あなた、なんでここにいるのよ。まさか…」
俺はそこにいた人物を見て、思わず声が出た。
「お前は!」
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