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「とりあえず、ここではなんだから私達の本部に行きましょう」
「きけよ」
そんな時、1時間目のチャイムが鳴り響いた。
かまりポピュラーなあのチャイムだ。
「あ、悪いんだけど流石に転校初日に遅刻するわけにはいかないから」
俺は自分の教室に歩き始めようとする。
そんな時、後ろから深刻そうな声が聞こえた。
「行って何になるっていうの?」
その声に俺の足は自然と止まっていた。
「この世界は私達がループさせる。そんな世界であなたは変化のない毎日を過ごせるの?例え変化がおきたとしても、それは終演の前兆、前触れ。そんな世界へ行って何になるっていうの?」
俺は今、ある境目に立っている。
前に進めば俺には繰り返しと平和が待っている。
だが、後ろに進めば俺には変化と争いが待っている事だろう。
俺は後ろを振り向き、美樹に一言いった。
「俺をその本部って所に連れて行ってくれ」
そして、俺は美樹の後ろをついていった。
「美樹、ここは?」
「見てわからないの?視聴覚室よ」
そう、俺は本部と言われて視聴覚室に連れてこられていた。
「いや、視聴覚室なのは見てわかる!何で視聴覚室なのかを聞いてるんだよ!」
「視聴覚室は部活でも委員会でも仕様されないうえに、授業でもほとんど使われない。オマケに防音までされているから、秘密の集まりにはピッタリでしょ?」
流石に集団ともなると色々と考えているようだ。
美樹はポケットから鍵を視聴覚室の扉にさしこんで回し、扉をあけた。
扉を開け、もうひとつあった扉をあけるとそこには8人のメンバーが集まっていた。
「皆、集まっているようね」
ここにいるメンバーは美樹を合わせれば9人のようだ。
これで全員か?
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