第1章

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「……そっちは?」 彼女に聞いてみると、私と同じ言葉が返ってきた。 背中越しに感じる彼女の温もり。 唯一そこだけが温かかった。 「それと――…新手」 私の所からも見える。 私達を取り囲む何体もの鬼が 一体一体奇声をあげている。 私は顔についた血を手で拭うと、新手に向かって走りだした。 (願わくば――…) 終わることのない戦いに、幾度目かの祈りを捧げた。 .
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