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この町の生命線である国道は
、この川に沿って走っている。
片方が山の斜面。そしてもう片
方が下りの斜面で、その下をこ
の川が何処までも流れている。
家から続く坂を下って、その
国道の交差点を過ぎると、橋だ
。
そして全長で四、五十メート
ルほどあるこの橋の脇に、川原
へと続く細い坂がある。
橋から見下ろすと川まで十メ
ートル以上の高さがあった。
舗装などされていない、山道
のような坂を降りていくとよう
やく川原にたどり着く。
川幅は二十メートルほど。鮎
が取れるので解禁になると釣り
人がやってくるのだが、今は寂
しい限りだった。
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