16人が本棚に入れています
本棚に追加
/136ページ
おじいちゃんの山は、小さな山といっても、高さにして四百メートルから五百メートルほどはある。
何処にいるか分からないおじ様を探すのに、直ぐという訳にはいかない。
しかも千里には、ここかなと思う場所も思い当たらなかった。
やはりただの散歩とちがって、あちこち探し回るとなると勝手が違う。いつもなら無理に入らないような険しいところにも足を伸ばした。今まで、こんなに奥深くまで来たことは無かった。初めてお目にかかる風景のせいか、前へ前へと誘われる。
この山には、広葉樹が少ない。だから紅葉を楽しむことはできないけれど、天然の松茸が取れる。
最初のコメントを投稿しよう!