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起きてみると、部屋は少し寒くなっていた。時刻は0時を少し回っている。
どうやら帰ってきてすぐ眠ってしまったみたいだ。
…さっきのは、夢か。
今までも、同じような夢を幾度となく見てきた。
いつも、黄色い花が一面に咲く広い花畑に、私と、知らない誰かが立ってる。
あれは、一体誰なんやろう。
チーボーはふとベッドの脇のテーブルに目をやる。
携帯がピコピコ光っている。
「あ、…メール。」
メールはクニからで、内容は、明日(正確にはもう今日やけど)の夕方5時に大学のそばの飲み屋に集合!というものだった。
下にミットンさんからのメールの内容が添付されてる。
「こんにちは!チーボーちゃん。クニちゃんから誘われたんやけど、俺ももっかい話したいって思ってたから、明日、飲み会しよ!!会わせたいやつもおるし、ぜひ来てほしい!よろしく!!」
かなりいい感じのメール。
しかしこれで喜んだらあとで痛い目を見るということは、経験上痛いほど知っている。
そんな気持ちを予想してか、その下に「絶対来るんだよ」と、クニからの一言が添えられていた。返信しようと思ったが、3時間ほど前のメールだ。しかも今は深夜。
チーボーは返信をせずに携帯を閉じて、再びベッドにもぐりこんだ。
そして思っていたより早く、眠りの中に、落ちて行った。
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