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「っだああぁぁぁ!」
「ちーぼ~」
後ろから現れたのは…
「わっなんやぁ…クニかぁ」
クニはチーボーのほっぺたをぐにっとひねった。
「チーボーね~。悲鳴かわいくない」
「すっスイマセン…」
「あのねぇチー、もうみんな来てるわよ?いつまで待たせる気?さっき店の中で集合って言ったでしょお~?」
「スイマセン…」
「全くチーはいつまで経ってもチーボーなのねぇ。」
「…スイマセン…」
「まぁいいや。入りましょ」
クニはにっこり笑った。
中に入ると、ミットンさんと、男の人が一人座っていた。
「お、いらっしゃいチーボーちゃん。チーボーちゃんはこっち」
ミットンさんはなんだかすごく笑顔だ。チーボーはミットンの隣にちょこんと座った。
…斜め前の、もう一人の男の人は、目を合わせただけでどっかをむいてしまった。うわぁ…愛想悪いなぁ。
「えと…こんにちは!金月千春といいます!
遅れてすいません!今日はお願いします。
あの、みなさんいつからいたんですか!?」
背筋を正して挨拶。チーボーのクセだ。
「よろしく!そんな堅くならんでええよ。チーボーちゃんが来るちょっと前に着いたばっかりやったよ」
ニヤニヤとミットンさんが言う。
「えっ…じゃあもしかして私が待ってるん…」
「知ってたわよ」
とクニ。
「ええええぇそりゃないよ~」
チーボーはテーブルに突っ伏した。
「ははは、すまんすまん、待ちぼうけしてるチーボーちゃんがあんまり可愛らしかったもんでさ。」
顔を上げたチーボーは涙目だ。
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