32人が本棚に入れています
本棚に追加
「紹介したい奴ってコイツだよ。コイツは津村光弥(ツムラミツヤ)。
アダ名は…何かあるっけ」
「…ない。友達も別にいらないし」
態度悪ぅ~…。
「まぁまぁ。あ、せや、チーボーちゃん、なんか付けてやってや。」
「いいわねぇ、チーボー、ミットンさんのあだ名もつけたんだもんね」
「…良いんですか?」
チーボーは冗談ぽくニヤリと笑う。
「いいよ、印象からパッと決めちゃってよ」
印象…すっごい無愛想。
「思い付きそう?」
期待を込めてミットンさんは私をみる。
「ん~じゃ、無口で無愛想だから無口のムックでどうですか…って、あぁ…」
言った瞬間後悔。完全に失礼だ。
「…すいません」
素直に謝った。
その時だ。
「ふっ」
無口のムックがいきなり吹いた。肩を震わせている。
…え?
クニもびっくりしている。
ミットンさんだけがニヤニヤと笑っていた。
「…お前、めっちゃ面白いな」
ムックがしゃべる。
「ムックさんツボ面白すぎやわ」
ぼぅっとしたまま思わずつっ込んだ。しかもあだ名で。
ムックはというと…突っ込まれたことにツボったらしい。
「ははっ、変わってるやろコイツ。
ま、よろしくしてやってくれな。
さぁ、飲も飲も!!はい、せぇのでカンパイ!」
爆笑するムックをよそに、宴が始まった。
.
最初のコメントを投稿しよう!