プロローグ

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「俺は……遥香が好きだ」 そう言ってから、どのくらい経ったのだろう。 きっとあまり経ってないんだろうけど、今の俺にはその時間が永遠にも感じられた……。 時間が進めば進む程、不安は募るばかり……。 やはり駄目だったのかと、積もり続けた不安が諦めに変わりそうになったその時、体に暖かい感触が伝わった。 「え……?」 それが遥香に抱き締められている事によるものだと気付くのに、そう時間はかからなかった。 「……私も……好きだよ……」 そして、静かな空間に震えた声が響く――
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