184人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺は……遥香が好きだ」
そう言ってから、どのくらい経ったのだろう。
きっとあまり経ってないんだろうけど、今の俺にはその時間が永遠にも感じられた……。
時間が進めば進む程、不安は募るばかり……。
やはり駄目だったのかと、積もり続けた不安が諦めに変わりそうになったその時、体に暖かい感触が伝わった。
「え……?」
それが遥香に抱き締められている事によるものだと気付くのに、そう時間はかからなかった。
「……私も……好きだよ……」
そして、静かな空間に震えた声が響く――
最初のコメントを投稿しよう!