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あと数分で昼休みが終わる為教室に戻ると、1人の女子がこちらに歩いてきた。
彼女は真藤 紗綾。このクラスの委員長を勤めている。彼女が何時も敬語で喋る理由は全くわからない。
「突然ですが」
「どうした?」
「体育祭何やるか決めました?」
「いや? 特に何にも」
すると紗綾はホッと息をつく。
……何だろう、凄く嫌な予感がするんだが。
「なら頼めますね」
「何を?」
「女装して走る競技か、学校で毎年恒例の特別企画のどちらかに出て貰います」
what?
「待て、何で俺――」
なんだ? と言おうとした瞬間、タイミング悪くチャイムが教室に鳴り響く。
「では、6時限目までにどちらにするか決めておいてくださいね」
紗綾はそう言うと、俺に背を向けて逃げるように自分の席へ戻っていった。
……これってやらないと駄目な感じ?
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