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さっき言われた事を思い出しながら椅子に座る。
しかし本当に面倒な事になったな……。紗綾の言う事って全部本当だし、逆らったら何されるかわからんし……。
ヘタレ? まぁそう言うな。
「どうしたの? そんなに険しい顔して」
そして今後ろから話しかけてきたのは、何を隠そうあの日から付き合い始めた水無月 遥香だ。
まぁ付き合い始めたと言っても、付き合う前の生活とあまり変わらない。強いて言うならば、2人きりでいる時間が増えた事くらいかな。
「ん、紗綾に変な事を強制的にやらされそうなんだ」
遥香は俺の発言に首を傾げる。
「変な事?」
「あぁ、女装して――」
「授業始めるよぉ~!」
何故俺の言葉って遮られるんだろ……。
俺の言葉を遮ぎる程の大声を発して元気良く教室に入ってきたのは、学校の太陽と崇められている藤井先生だ。
通称サンライト藤井。
理由? ハゲだからさ。
あの輝く頭に触れたものは、手がべたつくが3年後に幸福が訪れるとか。
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