再会

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桜が満開に咲いている今日、これからテニスの名門校、青春学園で入学式が行われようとしていた。 その学園の校門の前で、一人の少女が立たずんでいた。 その少女の名前は、竜崎桜乃。 男子テニス部顧問の孫で、長い三つ編みと、大きな瞳が特徴である。 桜乃は今日この青春学園に入学する。 桜乃は目の前にある校舎を見ながら、感心したようにそう呟いていた。 「うわぁ~、凄く広いなぁ…」 「あ、桜乃~!そんなとこで何してんの?」 校舎の周りを見渡していると、突然誰かに肩を捕まれた。桜乃は驚いて後ろを振り返る。 「あ…ともちゃん!おはよう。ちょっと、学校広いな~って思って見てたんだ」 振り返ったところにいたのは、桜乃の親友の小坂田朋香だった。彼女は小学生の頃からの桜乃の親友で、二つに結んでいる髪の毛に 大きめの瞳、右目の下にある泣き黒子が特徴。 「ふーん、そっか…あ、あそこにクラス表貼り出されてる!桜乃、見に行こ!」 「あ…本当だ。と、朋ちゃん待って~」 桜乃の言葉を聞いた朋香はそう相槌を打ったあと、校舎に向かって歩きだす。桜乃も先に行ってしまった朋香に小走りでついていく。 桜乃と朋香は掲示板に貼り出されているクラス表から、自分の名前を探す。 「えーと、あたしは…?」
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