甘い彼

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たわいのない話をしながら、人込みを抜け、繁華街へ向かう。 繁華街までの道は、大通りを通らなければ、人通りが少なく、知り合いに会う確率は、ぐんと下がる。 だからといって、全く会わないとは限らないが、弘輝は、気にならないのかそんな事を言う。 恐らく、だいたいの社員の行動は、把握出来ているのだろう。 残業する人が多いのだから、そう思うのかもしれない。 だけど、慎重にビルを出て来たわりに、そんな事を言われて、万が一を気にしない私ではいられない。 「弘輝、無理しなくていいよ」 私を気遣う必要がない。だから、万が一に備えてくれてもいいという意思を伝えた。
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