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「無理じゃない。もう、離れて歩く方が、無理かも」
そう言い、足を止め、振り返る弘輝は、どうしてそんな色気たっぷりなんだろうか。
歩く事で、徐々に、熱が冷めた私とは、対照的に、色気が増して、ドキッとする。
ゆっくりと、携帯を閉じて歩み寄ると、優しい目で微笑み、左腕を出される。
そこに、腕を絡ませていいと、目と腕が言っている。
躊躇いつつも、差し出された腕に自分の腕を絡めると、ニコッと笑い、頭を撫でられた。
その姿に、忘れかけていたドキドキを感じ、顔が一気に熱くなる。
それが、恥ずかしく、暗闇とはいえ見られるかもと、顔をふせた。
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