甘い彼

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そんな私の思いがわかっているようで、鼻でフッと笑い、再度、頭を撫でるとゆっくりと歩き出した。 裏通りは、すごく静かで、私の息遣いや、心臓の音が聞こえているんじゃないかと思う程で、恥ずかしさが増してくる。 「柚莉亜、お腹空かない?食べて行ってもいい?」 突然、話し掛けられ、顔をあげれば、既に、目の前は、お店。 敷居の高そうなお店に、驚愕していると、返事をしていないにも関わらず、背中を軽く押され、店の中に入った。 あるのかないのかわからないくらいの小さな看板。 足を進め、カウンターに座る。 メニューなんて、あってないようなもので、殆どが時価と書いてある。
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